ネックの反り
長年同じ楽器を使っていると気になるのがネックの反り。2003年製の銘がある私の川田マンドリンは目視するとやや(順方向に)反ってきたように思います。マンドリンの弦の張力は全体(8本)で50kgを超えます(「マンドリンのブリッジと弦の張力」2017年3月13日)。これだけの張力がある弦を約18年間ほぼ張りっぱなしにしてきたので、反ってくるのはやむを得ないかもしれません。
何となく反っているかなと思っても確認する方法がありません。そこで手元にあるスチールの定規をフレットに当ててみました。この150mm用の定規は全体の長さが175mmあり、ちょうど1~12フレットに乗っかるように当てることができます(下図。数字はフレット番号)。※反りはこの範囲に起きていると思われる。
G線の弦と弦の間はフレットの減りがないので、そこに当てて明るいところですかしてみると、2フレットから少しずつ隙間が拡がり、5フレットで最大になり、それ以降はまた小さくなり、9フレット以降は隙間がありません。やはりわずかに反っているようです。
この隙間は非常に小さいので測りようがありませんが、5フレットのところに薄手のコピー用紙が無理やり押し込めました(紙の厚みはマイクロメータ―で測ると0.09mm)。E線の径が0.25mmくらいですから、非常に狭い隙間です。
※今は使っていない1973年製のsuzukiマンドリン(何十年も弦を緩めた状態で保管していた)は3枚重ねのコピー用紙が押し込めました。
「1本のマンドリンとともに17年余」(2021年6月23日)で紹介したヴァイオリン製作マイスターの園田信博氏は著書「最上の音を弾き出す弦楽器マイスターのメンテナンス」の中で、『楽器を弾いた後は、頻繁に弦を緩めた方がいいのですか。しばらく弾かない場合はどうでしょうか。』というユーザーの問いに次のように答えています。
『基本的には弦は緩めない方が良いでしょう。弦を張ったり(チューニングした状態)、ゆるめたりすると、コマが動く可能性があります。また、弦を緩めた状態から、弾く状態に戻したときに、楽器に掛かる弦の張力が変わりますので、なり具合いとチューニングが落ち着くまで少し時間がかかるでしょう。しばらく弾かない場合も同じと考えます。弾かない時に弦を緩めた方がよいと考えるのは、楽器に掛かる弦の張力の負担を減らしてあげたいということと思いますが、楽器はそんなに柔ではありません。また、弦を張ったままにしておくとネック下がりも気になるところですが、湿度対策をしっかり取ることのほうが重要です。』
マンドリンとヴァイオリンは構造も弦の張力も異なるので一概に比べられませんが、ネックにかかかる弦の負荷が大きいマンドリンは反りのリスクが高いといえます。でも18年間張りっぱなしでこの程度の反りということは園田氏が言う “楽器はそんなに柔(やわ)ではない” という証かもしれません。
弦楽器にネックの反りが起きるのは避けられず、弦高が高くなって演奏に支障をきたすようであればリペアに出すしかない(大がかりなリペアになるでしょうが)、と割り切ってこのままで(張りっぱなしで)いきたいと思います。しょっちゅう弦を緩めたり巻き上げたりしていると弦に与える負担が大きくなるようように感じるので(切れやすくなる、チューニングが狂いやすいなど)。
自宅練習の際、緩めておいた弦を調弦するところから始めるのはけっこう(心の)負担になります。調弦なしで(or ちょっと調弦するだけで)すぐに練習に入れるほうが断然よいです! (←私が弦を緩めないもうひとつの理由です)
何となく反っているかなと思っても確認する方法がありません。そこで手元にあるスチールの定規をフレットに当ててみました。この150mm用の定規は全体の長さが175mmあり、ちょうど1~12フレットに乗っかるように当てることができます(下図。数字はフレット番号)。※反りはこの範囲に起きていると思われる。
G線の弦と弦の間はフレットの減りがないので、そこに当てて明るいところですかしてみると、2フレットから少しずつ隙間が拡がり、5フレットで最大になり、それ以降はまた小さくなり、9フレット以降は隙間がありません。やはりわずかに反っているようです。
この隙間は非常に小さいので測りようがありませんが、5フレットのところに薄手のコピー用紙が無理やり押し込めました(紙の厚みはマイクロメータ―で測ると0.09mm)。E線の径が0.25mmくらいですから、非常に狭い隙間です。
※今は使っていない1973年製のsuzukiマンドリン(何十年も弦を緩めた状態で保管していた)は3枚重ねのコピー用紙が押し込めました。
「1本のマンドリンとともに17年余」(2021年6月23日)で紹介したヴァイオリン製作マイスターの園田信博氏は著書「最上の音を弾き出す弦楽器マイスターのメンテナンス」の中で、『楽器を弾いた後は、頻繁に弦を緩めた方がいいのですか。しばらく弾かない場合はどうでしょうか。』というユーザーの問いに次のように答えています。
『基本的には弦は緩めない方が良いでしょう。弦を張ったり(チューニングした状態)、ゆるめたりすると、コマが動く可能性があります。また、弦を緩めた状態から、弾く状態に戻したときに、楽器に掛かる弦の張力が変わりますので、なり具合いとチューニングが落ち着くまで少し時間がかかるでしょう。しばらく弾かない場合も同じと考えます。弾かない時に弦を緩めた方がよいと考えるのは、楽器に掛かる弦の張力の負担を減らしてあげたいということと思いますが、楽器はそんなに柔ではありません。また、弦を張ったままにしておくとネック下がりも気になるところですが、湿度対策をしっかり取ることのほうが重要です。』
マンドリンとヴァイオリンは構造も弦の張力も異なるので一概に比べられませんが、ネックにかかかる弦の負荷が大きいマンドリンは反りのリスクが高いといえます。でも18年間張りっぱなしでこの程度の反りということは園田氏が言う “楽器はそんなに柔(やわ)ではない” という証かもしれません。
弦楽器にネックの反りが起きるのは避けられず、弦高が高くなって演奏に支障をきたすようであればリペアに出すしかない(大がかりなリペアになるでしょうが)、と割り切ってこのままで(張りっぱなしで)いきたいと思います。しょっちゅう弦を緩めたり巻き上げたりしていると弦に与える負担が大きくなるようように感じるので(切れやすくなる、チューニングが狂いやすいなど)。
自宅練習の際、緩めておいた弦を調弦するところから始めるのはけっこう(心の)負担になります。調弦なしで(or ちょっと調弦するだけで)すぐに練習に入れるほうが断然よいです! (←私が弦を緩めないもうひとつの理由です)
この記事へのコメント
私は弦の下側だけ緩めて保管、弾く時は下側弦を上の弦に合わせて調律して弾いてます♪(張力は半減 十分です)
コメントをありがとうございます。
下側の弦だけを緩めるというような方法は思いつきませんでした。これだと調弦も楽にできますし、とても参考になりました。